TOEICは主に社会人にとっての英語力の指標として使われています。留学を期にキャリアアップをしたい社会人や就職活動のためにTOEICの高スコアを獲得したい学生さんにとって、重要な試験のひとつでしょう。
留学を期にスコアアップしたい場合は留学先でTOEICを受験することがおすすめです。TOEICは160カ国以上で受験することができます。
今回はアメリカでのTOEIC受験に絞ってお話します。アメリカと日本のTOEICの違いと、スコアアップを狙うために留学先でTOEICを受けるべき理由についてご紹介します。
日本とアメリカのTOEICの違い

受験料
受験料は日本版TOEICが6,490円(税込み)、アメリカ版TOEICが$75(約8,160円)です。
日本版TOEICは最近値上がりしたとはいえアメリカ版に比べ2000円弱安いです。これは持論ですがTOEICは回数をこなせばこなすほど点数がアップする傾向があるため、スコアアップのために多くの回数を重ねたい場合は、この差が痛手になるかもしれません。
テスト日程
2020年のテスト日程は、日本は年10回、アメリカでは年12回予定されています。つまりアメリカでは毎月受験日が設定されています。
スコアアップを狙うために場数を踏みたいという人にとってはアメリカで受験したほうがチャンスが多いです。さらにアメリカの場合TOEICは日本に比べて有名ではないため、各会場のキャパシティが小さいですが、毎月開催であれば次の月に持ち越すこともできます。ただし近所のテストセンターが毎月開催しているとは限らないので、申し込みの際に注意が必要です。
受験環境
日本でTOEICを一度でも受けたことがある人はご存知かと思いますが、受験会場に関わらず試験管がきちんと時間を測り、決められた時間通りに開始され、決められた時間通りに終了します。TOEICは試験事件に比べ問題量が多いため時間の使い方にテクニックが必要になってきますので、練習問題を重ねて戦略的にこなしたい人にとってはより点数が上がりやすい環境だと言えます。
一方アメリカ版TOEICは受験会場によって開始時間や試験管のクオリティが違います。日本のようにきちんとしているところもあれば、本来の開始時間を40分ほど過ぎてから開始するようなところもあります。ここまで大雑把だとテスト前の集中力も消えかねませんし、そもそも時間がきっちりと測られているかも不安になります。わたしが受けたときは終了時間が黒板に記載されていなかったため、何時に終わるかわからず時間の配分を失敗したことも。
受験環境もスコアに大きく影響しますので、とても気になる方は日本で受けることをおすすめします。アメリカで受ける際は会場を自分で選ぶことができますので、TOEIC受験経験者に会場の雰囲気を尋ねるなどしてきちんとしたところを選んで受験することをおすすめします。
教材
TOEIC対策にはTOEIC公式問題集を活用することをおすすめしていますが、実はこの問題集は日本のETSが発行しているもので、アメリカではTOEICの認知度が低いこともありETS発行の公式問題集と同クオリティの問題集は手に入りにくいです。
アメリカのETS公式問題集も出版されています。お値段は$87。しかし2008年発行が最新版の模様でさすがに古すぎて問題形式も変わっているでしょうし、最新版でないものに$87は高すぎるかなという印象です。TOEICの教材はテストの内容変更によってどんどん更新されていきますので、最新の教材を手に入れたい場合は日本にいた方が手に入れやすくなります。
ちなみに2020年8月現在のETS公式問題集はこちらです。日本ではAmazonで3000円で手に入れることができます。高スコアを狙う場合は最新版の教材を使うことをおすすめします。
ちなみにこちらの問題集をアメリカのアマゾンで購入しようとした場合約$63(約6,600円)かかります。アメリカで同クオリティの教材を購入したい場合は、模擬問題教材であるこちらをおすすめします。
マークシート
日本ではよく慣れている縦丸のマークシートですが、アメリカのマークシートはまた別物です。1分1秒が貴重になるTOEICですからマークシートに慣れておくこともスコアアップの秘訣になります。
アメリカ版ETS公式の「Examinee Handbook」の28ページ目にマークシートが載っていますので、こちらを大量にコピーして練習することをおすすめします。
テスト結果
TOEICの試験結果は、日本でオンラインで申し込んだ場合17日後にオンラインで初めて確認することができるのに対し、アメリカでは約1週間後に郵送で届きます。
個人的にはこのスピード感はありがたく、テスト結果を受けてその次の月のTOEICを受けるかどうかを決めることができるのが良いです。
留学先でTOEICを受けた方がスコアアップにつながる理由

では日本と留学先、どちらで受けたほうがスコアアップを狙えるかというと、留学先で受ける方がスコアを伸ばすことができるでしょう。理由はいくつかありますが、ここではアメリカ版TOEICの場合でお話しします。
参考までにわたしのスコアは710点(留学前)→845点(留学7ヶ月後/アメリカで受験)と135点上がりました。
留学中は英語に慣れているから
留学先では英語の勉強、もしくは英語を使って授業を受けている人がほとんどでしょう。必然的に英語に慣れていますので、TOEICに向けた試験勉強を多少おろそかにしても理解度は上がります。TOEICは問題量の多さが壁なので、もちろんTOEIC専用の勉強をしたほうがよりスコアアップを狙えますが、TOEICレベルの英単語であれば留学して生活している人にとっては簡単に思うようになるでしょう。
留学後に受ければいいのでは、と思う方もいらっしゃると思います。もちろんそれでもスコアアップを狙えますが、もし留学後1発目の試験で目標スコアに行かなかった場合、すでに帰国していれば多くの人は相対的に英語に触れる機会は減りますから、伸びしろは下がる一方でしょう。それならば巻き返せる留学中に試験を受けることをおすすめします。
TOEICの受験の場数を増やせるから
前述したとおりアメリカの場合、TOEICのテスト日程が毎月予定されています。個人的な意見ではありますがTOEICのスコアは場数を踏めば踏むほど向上します。なぜならTOEICは英単語やテスト内容それ自体は易しく、壁となるのが試験時間に対する問題数であるため、TOEICの独特の形式に慣れてしまえば回答数が上がり必然的にスコアアップができるからです。
もちろん1回の受験料が安くはないので場数を踏めないということもあるかもしれませんが、もし余裕があるならば、目標スコアに到達するまでは連続して受け続けることをおすすめします。
日本から対策教材を持っていって留学先で受験しよう

結論として留学を通してTOEICのスコアを伸ばしたい場合は、日本から最新版の対策教材を持っていき、留学先で目標のスコアに到達するまで試験を受け続けることをおすすめします。
実際に私が135点のスコアアップを達成した際に使用したTOEICのおすすめ教材は「公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 6(最新版)」と「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)」です。
アメリカでTOEICの申し込みをする際はちょっとしたテクニックが必要になります。申し込みをしたい方は以下の記事を参考にしてみてくださいね。